Columnコラム

2023年6月17日

対談

第1回 ビジョン

昴会アイセンター ホームページ特別対談! 第1回目は、アイセンター統括である米田一仁先生と、アイセンター長の吉田祐介先生にお越しいただき、アイセンターの経緯や今後のビジョンについてお話を伺いました。

※注:2021年取材当時の経歴です。

米田 一仁先生

2000年 京都府立医科大学 卒業
2008年 京都府立医科大学 助教
2011年 Erlangen University(ドイツ)留学
2012年 京都府立医科大学 助教

吉田 祐介先生

京都府立医科大学 卒業
公立南丹病院(現 京都中部医療センター)
京都市立病院

司会

今回から昴会アイセンターのホームページ企画の一つとして、色々な先生にお越しいただき、対談形式でアイセンターについていろいろな話を聞いてみたいと思います。
第1回目は、アイセンター統括である米田一仁先生と、アイセンター長の吉田祐介先生にお越しいただき、アイセンターの経緯や今後のビジョンについてお話を伺いたいと思います。まずは、アイセンター設立の経緯について教えていただけますか?

吉田

当初は能登川病院の眼科診療の中で、網膜硝子体疾患の難症例の手術のために不定期で米田先生には来てもらっていたのですが、米田先生は日本トップレベルの網膜硝子体手術医ですので、当然日本中の病院から助けを求める声がかかって、なかなか一緒にお仕事をさせていただく機会がありませんでした。その上、日本だけでなく世界中を回って手術や講演、技術指導を積極的にされていましたので、月に1度来てもらえるかどうかという状況でしたが、幸いにも令和元年4月からは積極的に昴会の眼科診療に携わってもらえることになりました。

米田

たまたま昴会の理事長と地域医療について話をする機会があったのですが、元々この地域には遠方の大学病院まで苦労しながら通院を続けたり、大学病院に行けないからと諦める人が多かったということを伺って、それならば東近江地域を中心に、「ここで完結できる医療」という理念を掲げて、滋賀県の眼科医療をさらに充実させるために、地方都市でも大学病院と同じレベルの治療を受けられる眼科を目指そうとセンターを開設しました。僕自身、もともとあまり都会志向が無いというか、田舎でも都会でも求められればそれに応えて、そこでできる精一杯のことをすることが自分にとっても大きな喜びでしたし、そこでできる最高の医療を提供したいという姿勢を大事にしてやってきました。かなり昔になりますが、ベトナムにボランティアに行った時に、当時は白内障手術しかできなかったのですが、それでもたくさんの人に喜んでもらえたという経験が大きいです。将来的にはここを拠点に全国から利用してもらえるセンターを展望しています。

吉田

そうですね。このお話を米田先生から伺った時は、正直すごくワクワクしました。僕もベトナムへボランティアに参加した事がありますので、米田先生のおっしゃっていることはすごくよくわかります。もともと地域医療に貢献したい気持ちはありましたが、米田先生と一緒に働くことができるということは患者さんには世界最高レベルの高い医療を提供できることになりますし、同時に自分自身の診療レベルを高めることもできますし。実際、米田先生がここに来られることを知って日本中の眼科医から問い合わせがありますし、理念に共感し一緒に働きたいというドクターが多く集まってきて来てくれました。いろいろな分野のドクターが集まって、患者さんが大学病院や他の大きな病院に行かずに、ここ地元で治療を受けることができるというのはすごく大きなことですからね。

司会

能登川病院にアイセンターを設立することに何かお考えがありますか?

吉田

能登川病院の眼科診療の評判が上がってきていましたので、眼科からアイセンターに診療規模がレベルアップしたイメージですね。その分昴会には最先端の医療設備を提供していただきましたので、しっかりとした医療貢献ができるよう身の引き締まる思いです。地域完結型の診療を目指していますから、場所については非常に重要な要素だと思っています。その点で、能登川病院は新快速停車駅から徒歩圏内ですし、目やお身体の不自由な方には電車でも車でも受診しやすい、非常に良い病院だと思います。

米田

そうですね。それと、昴会には関連施設として、湖東記念病院、日野記念病院、蒲生医療センターなどがありますが、個々の病院の眼科が単独で診療するよりも、能登川病院のアイセンターを中心に医師が交流することで、より広い地域の眼科診療レベルを上げることができると思っていますし、それは患者さんの利益に直結してくる大事な要素だと思っています。そういう意味では昴会の病院同士のネットワークは、広い地域で高いレベルの診療を提供する上で非常に有意義なものだと思っています。各病院で対応が難しい症例に対しては能登川での治療が必要になりますが、先ほどのお話の通りで交通の便が良いことは非常に助かります。能登川病院で安全で高いレベルの手術を受けていただいて、その後の経過観察は近くの関連病院でしっかりみていく事ができるので、患者さんにとっても負担を少なくできると思っています。

司会

湖東地域広く一帯に高いレベルの眼科医療を提供できそうですね。

米田

そうですね。昴会の関連病院だけでなく、眼科や内科などいろいろな診療科のクリニックの先生方にも頼っていただければ嬉しいです。糖尿病や高血圧、アトピー性皮膚炎などの全身的な疾患には眼科的な合併症が出てくることもよくありますし、目の治療が難しい症例などがありましたら、最先端の機器で診療していきます。

司会

米田先生は昴会アイセンターの統括という立場ですが、運営するにあたって心がけていることはありますか?

米田

先程も言いましたが、最高の医療を提供することが最終目標です。そのためには、医師や看護師、視能訓練士、事務の方などスタッフ全員が幸せとやりがいを感じることができる施設にして、その力を患者さんに最高の医療という形で還元していきたいなと思っています。すごく良いスタッフが集まってくれているので、最高の医療を受けることができますよとアピールしたいです。

司会

アイセンター設立から最初の1年が経ちましたが、いかがですか?

吉田

多くの地域医療に志を持つ医師に集まっていただいたことはすごく大きなことだと思います。しかも、それぞれの医師が大学病院や大きな病院の専門外来を持てるほどのレベルですので、この1年でも患者様からの評判がさらに上がってきていることは非常にありがたいです。特にこの4月からは、米田先生と同じく世界で活躍されている網膜硝子体手術のスペシャリストの大澤先生にも来て頂いており、網膜手術については軽症から重傷まで昴会アイセンターでほぼ毎日対応可能になりました。

米田

クリニックの先生方にも積極的に利用していただきたいので、症例検討会や勉強会などでの情報提供もできればと思っています。そして、大澤先生も僕も若手への教育にも力を入れているので、次世代の眼科医療の発展にも貢献できるように頑張りたいです。

吉田

確かに異なる手技や経歴を持つ大澤先生と米田先生二人の手術が勉強できる病院は日本中どこを探してもないですからね。現に日本中いろんな大学病院や海外からの見学者も増えてきていますし、多くの眼科の先生方に興味を持っていただきたい施設にしたいですね。

司会

ありがとうございました。世界でも高い技術を持つ先生方と最先端の機器により今後もさらに大きく発展していく予感がしますね。次回の対談では、その大澤先生と米田先生のお二人にお話を聞いてみたいと思います。本日はありがとうございました。

米田

ありがとうございました。

吉田

ありがとうございました。

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